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(前回の放送|トップページ|次回の放送) 1個の受精卵から二人の子供が生まれる一卵性双生児は同一の遺伝子を持ち、世界全体で250〜300回の出産につき1回、日本でも300数十回の出産で1組の割合で誕生します。 一卵性双生児が誕生する確率の高い家系の遺伝子を調べたところ、その家系特有のある特定の遺伝子パターンを見つけることができました。けれど、この遺伝子パターンが存在していても、子供がすべて一卵性双生児だというわけではありません。考えられる理由の一つとして、胎内で一卵性双生児の元はできるのだけれど、双子のうちの片方が成長することなく胎内で消えてしまう可能性が提示されています。この説では、自然妊娠における双子形成の確率は、実は、双子が生まれてくる確率よりもはるかに高く、双子のうちの片方が胎内で死亡したり、あるいは双子の両方が死亡して妊娠にさえ気づかれないケースも多くあると考えられるのだそうです。 また、一卵性双生児を誕生させる遺伝子が司っているのは、一卵性双生児の形成ではなく、つまり、胚の分割などが遺伝子で指示されているのではなく、遺伝子が作り出しているのは、双子を宿すことを可能にする母胎の構造だという説もあります。一卵性双生児の妊娠を維持するためには、想定外の構造をした胚の着床を受け入れるしくみと妊娠を支える機構が母胎に備わっていなければならないと考えられているためです。 一卵性双生児については、出産後も大きな謎があります。それは一卵性双生児であっても見た目や性格、病気のなりやすさに違いがあると言うことです。この点については、「エピジェネティックな遺伝子の変化」と呼ばれる遺伝子の修飾で説明できる可能性があります。つまり、元となる遺伝子は同一のものであっても、遺伝子に付加的に起こる構造の変化によって性格などに違いが生じる可能性があるというものです。 科学の歴史を振り返る 1796年7月1日 ジェンナーが種痘の実験に成功 ちょきりこきりヴォイニッチ ▼現生人類が生き残った理由は食糧を確保するために使用した道具の技術革新があったからではないか かつて地球上には20種類近い人類が住んでいたにもかかわらず、現在まで生き残ったのはホモサピエンスだけでした。他の人類は滅んで私達だけが生き残ったのはなぜなのでしょうかという疑問です。
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このページはインターネット放送局くりらじが毎週放送している科学情報ネットラジオ番組「ヴォイニッチの科学書」の公式サイトです。放送内容の要旨や補足事項、訂正事項などを掲載しています。
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