【iPad アプリ発売開始】 【ヴォイニッチの科学書《有料版》番組要旨】 研究グループは、メダカでsox9遺伝子の機能が失われると、どのような体の変化が起きるのかをsox9欠損突然変異メダカを使って調べました。その結果、メダカではsox9 の機能がなくなっても精巣が形成され、雄になることが判りました。つまり、メダカにおいてはsox9遺伝子が雄化機能をもたないことを意味しています。sox9欠損突然変異メダカについて詳しく調べてみると、細胞同士の接着や相互作用に関する細胞外マトリックスと呼ばれる成分の量や配置が異常になっているようでした。 ほ乳類のsox9遺伝子は精巣で活性化しますが、メダカsox9遺伝子は生殖幹細胞の存在する領域で活性化し、生殖細胞を維持するのにきわめて重要な役割を持つことが今回の研究で明らかとなりました。メダカsox9遺伝子が雄化の性決定には関与しないこととあわせ、性の決定システムの中で性決定遺伝子だけが動物によって異なるのではなく、性の決定システムそのものが独自に進化してきたことを示しています。雌や雄になり、卵巣か精巣をつくることはすべての脊椎動物では共通でありながら、それを決めるシステムそのものは動物によって異なることが明らかとなりました。 ◇ ◇ ◇ (FeBe! 配信の「ヴォイニッチの科学書」有料版で音声配信並びに、より詳しい配付資料を提供しています。なお、配信開始から一ヶ月を経過しますとバックナンバー扱いとなりますのでご注意下さい。)
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このページはインターネット放送局くりらじが毎週放送している科学情報ネットラジオ番組「ヴォイニッチの科学書」の公式サイトです。放送内容の要旨や補足事項、訂正事項などを掲載しています。
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