【イベントのお知らせ】 【ヴォイニッチの科学書《有料版》番組要旨】 カラスの生態に詳しい宇都宮大学の研究者らが、送電線の鉄塔に巣を作って人間を困らせるカラスの研究をしていた過程で、カラスは少なくとも1年間は色を記憶できるらしいことを発見しました。 ネズミは仲間を助けようとする 日本人は自分の得にならなくても困っている人がいれば助けます。これは、他の人の「困った」という感情をあたかも自分のことのように共有でき「共感」の能力を持っているからです。このような行為は人間に特有のものと永年考えられていましたが、同様の叫喚をラットも備えていることが、米シカゴ大学チームの実験でわかりました。 実験では、外から中には入れるけれど、いったん中に入ると外には出られない仕掛けの飼育カゴを用意し、まず、ラットにこのカゴの扉の開け方を教えます。そして1匹のラットをわなに閉じこめると、扉の開け方を知っている別のラットが扉を開けて仲間を救出することが観察されました。カゴの外側にチョコレートを置き、中のラットを助けるとそのチョコレートを横取りされてしまうかもしれない自分にソンになるシチュエーションを設定してもラットは扉を開けて仲間を助けたということです。ちなみに、雌の方が仲間を助ける傾向が強いこともわかりました。 サルも音と色を結びつける 若い女性や子どもの甲高い声を「黄色い声」と表現しますが、京都大霊長類研究所の研究によると、チンパンジーも音に色のイメージを結びつける表現力を持っているようです。 6頭の雌チンパンジーに白色と黒色の正方形を左右に一つずつ配した静止画像を見せます。その後、一瞬だけ画面中央部に白か黒の正方形を映し、同じ色を左右の画像から選択させる際、「ピーッ」という高音か、「ブーッ」という低音を流しました。この実験で、「白」を示した時に高音、「黒」を示した時に低音を流すと、その逆の場合よりチンパンジーの平均正答率が上がりました。同様の実験を人間に対して行っても同様の反応を示します。 ◇ ◇ ◇ (FeBe! 配信の「ヴォイニッチの科学書」有料版で音声配信並びに、より詳しい配付資料を提供しています。なお、配信開始から一ヶ月を経過しますとバックナンバー扱いとなりますのでご注意下さい。)
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このページはインターネット放送局くりらじが毎週放送している科学情報ネットラジオ番組「ヴォイニッチの科学書」の公式サイトです。放送内容の要旨や補足事項、訂正事項などを掲載しています。
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