【ヴォイニッチの科学書《有料版》番組要旨】 研究と発端となったのは、研究者らが2002年に行った死体の解剖実験の時に、上顎洞の仕切り壁が薄くて柔軟性を持っていることを発見したことでした。あごの動きによってこの壁がたわみ、副鼻腔内の換気を行うことが可能であるように思えたため、副鼻腔は空気ポンプの役目をしているのではないかと研究者らは考えました。 そのことを確認するために、ネズミの脳にセンサーを埋め込んで、あくびの前と最中とその後で脳の温度変化を記録すると、あくびの直前に脳の温度が急上昇し、それから温度が降下し始めて、最終的にはあくび前の脳温度に急降下することが見いだされていました。このことは、脳の温度上昇によってあくびが引き起こされ、あくびによって脳の冷却が促進されているとする仮説と一致します。また、その後、慢性的なあくびで困っている人の体温を精密に測定することによって、人間でも同様のあくび前後の温度変化が起きているらしいことが確認できたということです。 ◇ ◇ ◇ (FeBe! 配信の「ヴォイニッチの科学書」有料版で音声配信並びに、より詳しい配付資料を提供しています。なお、配信開始から一ヶ月を経過しますとバックナンバー扱いとなりますのでご注意下さい。)
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このページはインターネット放送局くりらじが毎週放送している科学情報ネットラジオ番組「ヴォイニッチの科学書」の公式サイトです。放送内容の要旨や補足事項、訂正事項などを掲載しています。
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