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このページはインターネット放送局くりらじが毎週放送している科学情報ラジオ番組「ヴォイニッチの科学書」の公式サイトです。 Podcast (ポッドキャスト) でも番組を配信しています。iTunes の検索窓に「くりらじ」または「ヴォイニッチの科学書」と入力して最新番組を検索してください。 [今週の Openig Talk] ■ソフトバンクバブリッシングの雑誌「ねっため」2005年11月12月合併号でネットラジオおすすめ番組として紹介されました。 [最近の放送]>>バックナンバー [この番組の担当は・・・] |
Chapter-80 ロボットスーツ HAL 愛・地球博に医療・福祉ロボットスーツHALが出展されました。これは流行の自律型のロボットではなく人間と機械が一体となって人間の能力、特に腕力や持久力を強化する世界初の「魔法の機械」とも言うべきものです。HALを装着する人は手足の関節の要所要所にシール状のセンサーを貼り付けます。これがHALのコンピューターにつながっており、手足を動かそうとするときに身体から出る微弱な電流を測定し、その情報をデータベースと照らし合わせて装着者がこれからどのような身体の動きをしようとしているのかを予測し支援します。 HALには、このような人間が思い通りの行動を支援する「随意的制御機構」の他に、ロボット自らが動作する「自律制御機構」つまり、装着した人が自ら身体を動かそうとしなくても、あるいは動かすことができなくても人間の身体性を考慮した適応的運動パターンが生成され、ロボットとして自律的に人間のように動作を生成する機能も搭載されています。 つまり、「随意的制御機構」では人間の力を装着者の意志の通りに増強して、生身ではできないような力や持久力の必要な仕事を支援し、「自律制御機構」では疾患や事故によって失われた手足の機能をコンピューターによって作り出して補うというわけです。 柔軟な姿勢がとれ、大きな力で物を動かしたり、自分の力を一切使わずにお年寄りを抱きかかえたまま保持し続けたりといったことも可能なうえ、支援の度合いを調整することもできるため、重作業分野や災害レスキュー分野あるいは、患者や老人を抱き上げる必要のある介護・医療・福祉、リハビリのサポートやスポーツのトレーニングなど多くの分野での活用が考えられます。 |