【ヴォイニッチの科学書《有料版》番組要旨】
2013年1月26日
Chapter-429 ブラックホールが珍しくない場所
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球状星団にはブラックホールがたくさんあるのかもしれないという発表が話題になっています。ミシガン州立大学の天文学者が地球から1万光年離れた球状星団M22を観測したところ、新たに2つの電波源が発見され、これらは太陽の10倍〜20倍の重さのブラックホール候補であると推定されました。球状星団は年取った星の集団ですが、このような星団の内部でブラックホールが発見されたのは初めてのことです。
理論計算でこの星団の星々とブラックホールの関係を推定してみると、このブラックホールからは電波が放出されており、このことはすぐ近くに別の恒星が合ってそこから大量に物質がブラックホールに供給されている、つまり連星系を作っていることになります。ところが、理論計算ではM22の中で誕生したブラックホールが近くの恒星と連星系を成す確率は非常に低く、M22にブラックホールが100個も存在していなければ2個の連星系はできない可能性があるのです。
球状星団にブラックホールがある可能性時代はこれまで否定されていたものではありませんでしたが、重力相互作用のために球状星団無いに多数は同時に存在することは無く、1個、あるいはブラックホール同士で連星系を作って2個程度に集約されるだろうと思われていましたので、今回、2個のブラックホールが別々に存在していたことの発見は天文学者にとっては意外な発見でした。
予測通りに大量のブラックホールが集団で存在しているならば、ブラックホール同士の融合が起きて重力波が放出されているはずなので、今後開発される高性能な重力波望遠鏡による観測でブラックホールの理解がさらに深まるものと思われます。
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【次回のトークライブ】
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「(未定)」
2013年1月12日(土)10時30分〜11時30分
DREAM SHIP 下関市生涯学習プラザ 1階音楽練習室(山口県下関市)
入場無料・事前申し込み不要
会場地図
ダイナー・ヴォイニッチ 2013春
2012年3月16日(土) 夜
東京・阿佐ヶ谷 Loft A
詳細は開催が近くなりましたらお知らせいたします。
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