【ヴォイニッチの科学書《有料版》番組要旨】 ボイジャー1号は現在、太陽圏の果てを飛行していますので、地球からの距離は178億km、通信を行うのも片道16時間36分もかかるのですが、現在もデータを地球に向けて送信していて、それによると探査機があびる宇宙線の増加が2009年1月〜2012年1月の3年間で25%の増加だったのに対し、5月7日以降は1か月で9%も増加し続けているようなのです。太陽圏と恒星間空間の境界付近では、太陽風の荷電粒子と、恒星間空間から飛来する宇宙線とがぶつかり合っていますので、計測される宇宙線の増加は太陽圏の外にボイジャー1号が出つつあることを示しています。 仮にボイジャー1号が太陽圏から完全に外に出たとすると、その時に予想される観測データは、太陽からの荷電粒子の急減な減少と探査機周囲の磁場の向きの変化です。磁場についての観測結果はまだ解析中ですが、太陽圏にいる間は太陽の通り道である黄道面に沿って水平の向きなのですが、恒星間空間に入ると垂直の向きになります。 ボイジャー1号がいつ高星間空間に飛び出すのかはまだ分かりませんが、打ち上げ当時は恒星間空間への到達は実現するかどうか分からない夢物語に近いものだったということです。姉妹機のボイジャー2号も健在で、太陽から147億kmのかなたを飛行中です。 ◇ ◇ ◇ (FeBe! 配信の「ヴォイニッチの科学書」有料版で音声配信並びに、より詳しい配付資料を提供しています。なお、配信開始から一ヶ月を経過しますとバックナンバー扱いとなりますのでご注意下さい。) (FeBe! 配信の「ヴォイニッチの科学書」有料版で音声配信並びに、より詳しい配付資料を提供しています。なお、配信開始から一ヶ月を経過しますとバックナンバー扱いとなりますのでご注意下さい。)
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このページはインターネット放送局くりらじが毎週放送している科学情報ネットラジオ番組「ヴォイニッチの科学書」の公式サイトです。放送内容の要旨や補足事項、訂正事項などを掲載しています。
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