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【ヴォイニッチの科学書《有料版》番組要旨】 イカの皮膚を拡大して観察すると2種類の色素細胞が見えます。ひとつは明るく輝いて見える虹色素胞(にじしきそほう)、もうひとつは黄色や赤色の色素胞です。 ウッズホール海洋生物学研究所などの最近の研究でイカの皮膚細胞に電極を取り付ける新しい手法が導入され、神経に電気的な刺激を与えると、虹色素胞の色や輝きが変化する様子を突き止められました。イカの皮膚に小さな穴をあけて神経束に電極をつなぎ、電気パルスを送信すると、イカの体はまるで万華鏡のように赤から始まり、黄色、緑色と順に変わって、最後には青色になる変化を見せました。 詳細な研究の結果、イカの体には虹色素胞の制御だけを担当する神経細胞が存在し、さらに、1個1個の虹色素胞を脳で個別にコントロールする能力を持つことがわかりました。一方で、イカは皮膚の色を変化させることはできるものの、目は色を識別できません。人間では3色ある目の中の色素がイカでは1種類しかないため、主に青色の光だけしか感じ取ることができないのです。もっとも海で20メートルも潜れば、ほとんどの色は判別できなくなるので、イカにとって、色の違いははそれほど重要ではないのかもしれません。 (FeBe! 配信の「ヴォイニッチの科学書」有料版で音声配信並びに、より詳しい配付資料を提供しています。なお、配信開始から一ヶ月を経過しますとバックナンバー扱いとなりますのでご注意下さい。)
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このページはインターネット放送局くりらじが毎週放送している科学情報ネットラジオ番組「ヴォイニッチの科学書」の公式サイトです。放送内容の要旨や補足事項、訂正事項などを掲載しています。
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