2013年3月16日開催 阿佐ヶ谷ダイナー・ヴォイニッチの情報はこちら 【ヴォイニッチの科学書《有料版》番組要旨】 2012年の6月に名古屋大学の研究チームが、屋久杉の年輪を用いた同位体測定結果から日本の奈良時代にあたる西暦775年ごろに、大気中の放射性炭素14の濃度が急激に増加していることを発見しました。炭素14は、地球外から飛来する宇宙線が大気と反応して生じた中性子によって窒素原子が変化して作られるので、太陽系に比較的近いところで何かとんでもないことが起きたのかもしれない、ってことを発表しました。けれど、文献的には775年に対応する天文現象は記録が無く、原因は特定されていませんでした。 その後の研究で、このように何の記録も残さずに、強力なエネルギーを地球に降らせたのはブラックホールや中性子星、白色矮星などのコンパクトな天体同士が衝突合体して発生したガンマ線バーストだという説をドイツのイエナ大学宇宙物理学研究所の研究者等が提案しました。こうした現象で発生したガンマ線バーストは強力ですが短く、たいていは2秒以下しか続きません。ただ、この説も完璧では無くて、こうした短いガンマ線バーストは可視光も発するという別の研究もあって、その場合でもわずか数日間の発光とは思われますが、可視光で空が輝けば記録に残る可能性は高く、当時の記録を再度調査してみる価値はあるかもしれません。 (FeBe! 配信の「ヴォイニッチの科学書」有料版で音声配信並びに、より詳しい配付資料を提供しています。なお、配信開始から一ヶ月を経過しますとバックナンバー扱いとなりますのでご注意下さい。)
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