1週間で最高 72,149 人が聴いてる
ライブ & MP3orREALオンデマンド & ポッドキャスト
世界初の日本語科学情報 PODCAST 番組



科学コミュニケーター 中西貴之(メール
アシスタント BJ

ヴォイニッチの科学書は
あなたの心に科学の火を灯します。

トップページ番組コンセプトバックナンバー


ブログはじめました

本も書いてます





ネット上の書店で検索していただくか、お近くの書店カウンターでお問い合わせ下さい。くりらじ直営の「Amadion」でも販売しています。

エンディング曲

 今週、番組のエンディングに流れている曲は Pizzi Puty の「こぐ」です。CD未収録。Pizzi Puty の DVDはアマディオンプラスで発売中です。



 このページはインターネット放送局くりらじが毎週放送している科学情報ネットラジオ番組「ヴォイニッチの科学書」の公式サイトです。放送内容の要旨や補足事項、訂正事項などを掲載しています。
 「ヴォイニッチの科学書」では毎週最新の科学情報をわかりやすく解説しています。番組コンセプトはこちらをご覧ください。>>クリック 

番組はいろいろな方法で聴くことができます。

□くりらじで聴く
 くりらじ(http://www.c-radio.net/)の「ヴォイニッチの科学書」をクリックしてください。ここからはすべての過去番組と先代の科学情報番組「ムートン」もお聴きいただけます。ファイルは Real と MP3 がお選びいただけます。

□ポッドキャストナビで聴く
 ポッドキャストのポータルサイト「PODCAST navi」からも配信しています。「くりらじ」のページをご覧下さい。>>ジャンプ 

□iTunes で聴く
 iTunes をお使いの方はウインドウ右上の検索窓に「くりらじ」と入力して検索してください。

■iTunesミュージックストア Podcast部門で全 Podcast番組中第2位の聴取数となりました (2006年7月3日)
■ABCラジオ「おはようパーソナリティ 道上洋三です」特集コーナーで書籍が紹介されました (2006年6月16日)
■地元地方紙「宇部日報」で書籍が紹介されました (2006年6月8日付)
■「最新科学おもしろ雑学帖」が、Amazon.co.jp 売り上げランキング「本で 888位」になりました。(2006年4月9日付)
■翔泳社”ポッドキャスティング入門”でオススメ番組として紹介されました。
■ソフトバンクバブリッシングの雑誌「ねっため」2005年11月12月合併号でネットラジオおすすめ番組として紹介されました。
■JNN九州・沖縄・山口のブロックネットで放送されているドキュメンタリーテレビ番組「ムーブ2005」で紹介されました。>>紹介ページ
■ポッドキャストのポータルサイト「PODCAST navi」の科学カテゴリー BEST HITS 10 にランクイン継続中です。
■iTunes ミュージックストア PODCAST 科学ジャンルで Today's トップ Podcasts にランクイン継続中です。

[バックナンバー]

Chaoter-116 局所銀河団・植物の体内時計 
Chapter-115 サイエンスニュースフラッシュ 
Chapter-114 ヒト ES細胞からドーパミン神経を 
Chapter-113 わたしたちはどこから来たのか 
Chapter-112 成層圏化学気候モデルを用いたオゾンホールの回復予測/アスペルガー症候群
Chapter-111 プリオンタンパク質に関する研究の最前線 
Chapter-110 夫婦仲とケガの治り・色覚進化のきっかけ 
Chapter-109 サイクリック宇宙論 
Chapter-108 躁鬱病モデル・軌道エレベータ 
Chapter-107 あかりときらり 
Chapter-106 ブラックホールは3種類
Chapter-105 水素社会の実現に向けて 
Chapter-104 冬眠のメカニズム 
Chapter-103 抗老化ホルモンとは? 
Chapter-102 今週の最新ニュース 
Chapter-101 今週の最新ニュース 
Chapter-100 「はやぶさ」最新情報とプルサーマルについて
Chapter-99 うなぎの一生について 
Chapter-98 H-IIA 9号機打ち上げ成功
Chapter-97 カーボンナノチューブの商業利用
Chapter-96 天の川銀河の構造に関する新発見
Chapter-95 バイオマス発電
Chapter-94 陸域観測技術衛星「だいち」
Chapter-93 自然科学の話題を3題
Chapter-92 「はやぶさ」「LHC加速器」最新情報
Chapter-91 脳のにおい識別エビデンスを解明
Chapter-90 平成17年版 科学技術白書を読み解く 
Chapter-89 サイエンスニュースフラッシュ 2005年12月
Chapter-88 惑星探査機が謎の減速 
Chapter-87 サイエンスニュースフラッシュ 2005年11月 
Chapter-86 学ぶほど頭の良くなる仕組みがわかった 
Chapter-85 免疫に関する新発見
Chapter-84 第2次ロボットブーム
Chapter-83 サイエンスニュースフラッシュ 2005年10月
Chapter-82 2005年ノーベル化学賞
Chapter-81 2005年 ノーベル医学生理学賞
Chapter-80 ロボットスーツ HAL
Chapter-79 アスベスト被害はどのようなものか
Chapter-78 FASTECH360 のテクノロジー 
Chapter-77 人類の進化について  
Chapter-76 テザー衛星でスペースデブリを掃除する 
Chapter-75 ホエール・フォールの不思議な生態系 
Chapter-74 アクチビンによる発生分化 
Chapter-73 シリーズ人工衛星「スロッシュサット・フリーボ」 
Chapter-72 太陽系誕生の謎に迫れ・ディープインパクト
Chapter-71 オゾン層の現状
Chapter-70 刺さないミツバチの完成 



>> 「Mowton(放送終了)」はこちら

[この番組の担当は・・・]

ナビゲーター 中西貴之 obio@c-radio.net
 1965年生まれ
 応用微生物学専攻
 現在化学メーカーの研究所勤務
 所属学会 日本質量分析学会 他
 日本科学技術ジャーナリスト会議会員

ナビゲーター BJ
 インターネット放送局くりらじ局長

Chapter-117
熱中症
脳は自分の身体に起きる時系列の変化を予測している

2006年7月8日 (前回の放送次回の放送

熱中症

 熱中症の季節になります。これから気温が上昇する季節になると、暑さのために様々な体調不良が発生する可能性があります。熱中症は死に至ることも珍しくありませんが、そのような危機的な熱中症は次のようなケースで起きます。
・異常な日照により高齢者、幼児などの体力の劣っている人に発症する場合
・閉鎖的空間や炎天下などの劣悪な環境における労働が原因となる場合
・スポーツが原因となる場合

 熱中症はおおむね次のような経緯をたどります。

 程度が軽い状態では、数秒程度の失神、脈拍が速く弱い状態になる、呼吸回数の増加、顔色が悪くなる、唇がしびれる、めまいが起きたりします。

 さらに症状が進むと、軽度の時に見られる症状がいくつも同時に出るほか、顔面蒼白、異常なほど多い汗、血圧低下などが起きます。これは水分や塩分が身体から急速に失われて、全身の循環が悪くなり、酸素やエネルギーが極度に不足するためです。この状態に至った場合は適切な対応を速やかにとることが生死を分けることになりかねません。

 重症になると、体温調節中枢が麻痺し、全身に障害が発生します。さらに進行すると、血液が固まってしまい、全身の臓器が機能しなくなって多臓器不全で死に至る危険性が高くなります。

 予防法としては、熱中症は習慣性があるといわれていますので、自分自身が熱中症になりやすい体質かどうかを十分理解し、健康管理をすると共に、まわりの熱中症に強い人間につられて行動しないこと。塩分も補給可能な飲料を十分とること。水、水に近い飲料は体液を希釈してかえって身体の水分を失わせますので飲んではいけません。ビールなどの利尿作用によって身体の水分を出す働きがあるので残念ながら熱中症予防にああまり効果がなさそうです。

脳は自分の身体に起きる時系列の変化を予測している

 科学技術振興機構と順天堂大学の共同研究です。

 研究チームは、右手と左手に少し時間をずらして刺激を加える、という作業を何回も繰り返すと、左右の手に同時に与えた刺激が、繰り返した刺激と同じ順序に感じられるようになることを見出しました。

 この実験で、右手に先に刺激を与えることを繰り返すと脳が右手の刺激の方が先だ、ということを予測して反応するようになり、左手に刺激を与えた後、50〜60ミリ秒程度遅れて右手に刺激を与えたときに、左右の手に同時に刺激が与えられたと判断するようになりました。つまり、右手と左手を同時に刺激する右手が先と感じられるようになったということです。

 物理的に同時に起こった刺激が、それに先だって繰り返し行われた刺激の順序に引きずられて解釈されるようになったのです。この実験結果が示していることは右手と左手の皮膚に加えた刺激の順序をできるだけ正しく判断するために、脳がベイズ推定と名付けられた巧妙な推定法を使っているということです。

 ある種の神経性の疾患は、脳による予測機能が正常に働いていないために起きている可能性が示唆されており、病気と時間順序判断能力の関係を明らかにすると共に、ベイズ推定のメカニズムに与える影響も調べる予定です。

 一方、今回の実験からわかったように、ベイズ推定は事前にどのような現象、今回の例だと右手に先に刺激が加わった後に左手に刺激が加わる、その状況が常に同じであれば外界からのノイズを上手に除去して刺激を認識しますが、状況が変わってしまうと、今回の例では先に左手を刺激したのに左右同時に刺激されたと感じてしまう、間違いが増えることにも注意が必要です。これは「新しい状況下では人間は過去の経験に引きずられて誤りを犯しやすい」ことを意味しています。スポーツのフェイントなどでは、このような人間のベイズ推定の傾向を逆手に取っているかもしれません。この観点から、一流アスリートの能力や技を分析するのも興味深いテーマです。さらに本研究の成果は、事故を未然に防ぐための対人技術の考案にも役立つことが期待されます。

[エンディング・他局の科学番組放送予定]

サイエンスゼロ (NHK教育 毎週土曜日 19:00〜)
 7/8 最新科学でペットの心に迫る
 7/15 雷の驚異 1億ボルトのパワーの秘密

地球ドラマチィック (NHK教育 毎週水曜日 19:00〜)
 7/12 太陽のパワー 恒星の謎に迫る

素敵な宇宙船地球号 (テレビ朝日系 毎週日曜日 23:00〜)
 7/9 中国観光ブームの落とし穴

サイエンスチャンネル (SkyPerfecTV 765ch)

□パソコンテレビGyaO カテゴリ:ドキュメンタリー


↓こちらもご利用下さい↓