2010年3月20日開催の
ダイナー☆ヴォイニッチ(東京・新宿)の参加事前登録はこちらからお願いいたします。 NASAの土星探査機カッシーニが土星の衛星エンケラドスに約1600kmまで接近して通過しながら観測を行い、水蒸気や氷の粒の噴き出し口を新たに多数発見し、その数は三十数カ所に上ることがわかりました。また、噴出のうち少なくとも1つが、以前より勢いを失っていることがわかり、噴出は時間によって変化する可能性があることを示唆しています。 天の川銀河の球状星団は4分の1が別の銀河からやってきたらしい 天の川銀河に存在する約150個の球状星団のうち、約4分の1が天の川銀河の外からやってきたらしいということが示されました。これらはほかの銀河から、数十億年もの年月をかけて天の川銀河に到着した可能性があります。天の川銀河は数個の小さな銀河を飲み込んで現在の大きさに成長していることがわかっていますが、飲み込まれた銀河の周辺に点在していた球状星団が無傷で天の川銀河周辺の球状星団となるようです。 冥王星はまだら模様だったことがわかった ハッブル宇宙望遠鏡(HST)の観測によって、冥王星が単なる氷や岩の塊ではなく、季節変化に伴って大気がダイナミックに変動する活動的な世界であることがわかりました。冥王星の表面にあるメタンは、太陽から届く紫外線によって分解され、全体としてはオレンジ色ぽい色をしていると推定されます。冥王星の表面の色は、2000年から2002年にかけて変化し始め、北半球の極地域が以前に比べ明るく、赤みが強くなっており、逆に南半球は暗くなっていることがわかりました。これは、太陽光のあたっている半球で表面の氷が溶け、もう一方の半球では凍結が起きているためだと思われ、表面の変化は冥王星にある季節の影響であると推定されます。 「すざく」、木星のまわりになぞのX線放射を発見 X線天文衛星「すざく」のデータから木星の周辺にエネルギーの高いX線放射があることがわかりました。このX線は、衛星イオの軌道を飲み込んで木星の周囲約100万km×50万kmの範囲に広がっています。
▼山崎直子宇宙飛行士のISS行きは、4月に延期 日本人宇宙飛行士 山崎直子さんが搭乗するスペース・シャトル「ディスカバリー号」(STS-131)の打ち上げが4月5日に延期されました。延期の理由は、米・フロリダ州が低温に見舞われているためです。 ▼NASA、太陽観測衛星SDOの打ち上げ成功 NASAは、太陽観測衛星「ソーラー・ダイナミクス・オブザーバトリー(SDO)」を打ち上げました。今後約5年にわたり、地球から約36,000km離れたところから太陽の内部活動や磁場を調べて、磁場の構造や発生のしくみのほか、黒点やフレア、コロナ質量放出などの現象がどのような磁場の変化から引き起こされるのかなどを探ります。 ▼NASAが5か年予算案を発表、歴史的な方針転換 NASAは2011年度から5年間の予算を2010年度より増額し、有人月探査計画を凍結することで基礎技術開発などに注力すると発表しました。予算は2010年度のベースに比べ、2011年度から2015年度までの5年間で、60億ドルの増額となって、総額1000億ドルに達しています。そして、その予算をもとに実施する新たな方針が発表されました。
今週の無料番組
|
Science-Podcast.jp
制作
このページはインターネット放送局くりらじが毎週放送している科学情報ネットラジオ番組「ヴォイニッチの科学書」の公式サイトです。放送内容の要旨や補足事項、訂正事項などを掲載しています。
|