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【ヴォイニッチの科学書《有料版》番組要旨】
2014年4月26日
Chapter-494 D-Wave降臨
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カナダのディーウェーブシステムズ社が開発したD-Waveがスゴイとウワサです。
D-Waveとは何かと言えば、開発者によれば「実験装置」だということです。
けれど、あえてD-Waveを何と呼べばイメージしやすいかと言えばそれは量子コンピューターだとしか説明できません。開発したのはカナダの企業です。D-Waveはすでに2011年から市販されていて、ロッキードマーチン、グーグルはNASAと共同で導入しています。
計算をしないのでコンピューターではありませんが、量子力学の原理で動作しているので、従来型コンピューターでは不可能なほどの高速で問題の答えを見つけ出すことが可能です。
D-Waveの最重要部分は超伝導回路と呼ばれます。量子力学の不思議な重ね合わせ現象はこの超伝導回路によって生み出されます。超伝導回路にはニオブで作られた量子ビットが実装されていて、多数の量子ビットを使って実験を行い最適な答えを探し出す仕組みになっています。一度量子実験を行うと量子の状態が決まりますので、量子焼きなましという現象によって量子の状態を初期化し、次の実験を行います。これを数限りなく繰り返すことによって最適な答えを導き出します。
この量子焼きなましを使った計算手順を考え出したのが東京工業大学の西森教授で、1998年のことでした。もともとは従来型のコンピューターシミュレーションのアルゴリズムでした。つまり、従来型コンピューターの中で仮想量子コンピューターを動かすことによって、これまでとは違う計算アルゴリズムを実用化しようとしていたのです。
ここに現れたのがディーウェーブシステムズ社です。創業者のローズ氏はこの一連の取り組みを見て、実験をシミュレーションするのではなく、実験を実際に行う装置を作ってやろう、と考えました。その実験装置がD-Waveなのです。D-Waveの量子ビットはそれぞれ2つの状態を持つことができますので、量子ビットがN個あったとすると、同時に表現できる組み合わせは2のN乗になります。こうして作り出された一つの組み合わせが実験1回の答えで、この答えを量子的に初期化することによって次々に生み出します。
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