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【ヴォイニッチの科学書《有料版》番組要旨】
2014年2月1日
Chapter-482 量産型抗がんマクロファージ
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熊本大学の研究者らがiPS細胞を使ったがんの治療方法を開発し、マウスの実験で膵臓がんや胃がんの進行を抑える効果を確認したということです。2016年の臨床試験開始を目指します。今回開発された手法は、免疫療法と呼ばれる治療方法の一種で、病原体などの外敵から体を守る免疫システム、つまり自然治癒力を利用してがんを治療します。このような治療方法は次世代のがん治療方法として注目されたこともありましたが、十分な効果が得られる方法はまだ見つかっていません。
今回開発された方法はヒトのiPS細胞から「マクロファージ」という異物を食べる細胞を大量に作製する方法です。しかもマクロファージはがん細胞に集まりやすい性質がありますので、今回はマクロファージを薬の運び屋として利用した点がポイントです。
がん免疫療法がなかなか効果が出ない理由のひとつに、がんが大きくなると免疫を抑制し、マクロファージの攻撃力も弱まるという問題があります。これを克服するためには大量のマクロファージが必要です。そこで、ヒトiPS細胞からマクロファージを作成したのですが、遺伝子を組み込んで、抗がん作用があるタンパク質「インターフェロンβ」を分泌させるような工夫を施し、インターフェロンβを抱えてがん細胞に集まる性質がある量産型マクロファージを開発しました。
がん細胞を注射して胃がんとすい臓がんを発症した2種類の実験用マウスを用意し、これに量産型マクロファージを注射しました。その結果、量産型マクロファージはがん組織に入り込み、胃がんのマウスは注射して約1ヶ月後もがんは大きくならず、進行を抑制する効果が確認されたということです。すい臓がんのマウスは治療効果がより顕著で、がん細胞がほぼなくなるケースもありました。
【新刊】
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