【ニュース】
★今年もサイエンスアゴラに出展します。2014年11月8日(土)終日の予定です。詳細は後日発表します。
★9月18日東京で講演会をします。詳しくは下の方の「トークライブ・講演会情報」で
【ヴォイニッチの科学書《有料版》番組要旨】
2014年8月9日
Chapter-509 世界最小のシクロパラフェニレン
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京都大学の研究者らが世界最小のシクロパラフェニレンの合成に成功しました。
シクロパラフェニレンはベンゼン(=亀の甲)が一列につながって指輪のような輪っかになった分子です。指輪にいろいろなサイズがあるように、シクロパラフェニレンにも何個のベンゼンで輪っかを作るかによっていろいろなサイズがあります。
今回、今のところ世界最小の5個のベンゼンでできたシクロパラフェニレンの合成に成功したという発表がありました。試験管の中で有機合成反応でシクロパラフェニレン分子を作ろうとするとベンゼン環のヒモをわっかになるようにぐるっと丸めるところが非常に難しく、特に、ベンゼンの数が少なくなればなるほど、急角度で曲げなければなりませんので合成が困難です。ベンゼン6個までは2012年までに合成に成功していました。
ベンゼン5個でできたシクロパラフェニレンには大きな意味があります。炭素原子でできたサッカーボールであるフラーレンを最も直径の大きなところで輪切りにするとその時にできる構造がベンゼン5個のシクロパラフェニレンになるのです。
フラーレンは炭素のかごのようなもので、その中に様々な金属元素や分子を封入することによって触媒や電池材料などのそれまで想像もできなかった新たな機能が現れることがあることが知られています。その点で、フラーレンの類似体であるベンゼン5個のシクロパラフェニレンは新たな機能を発揮しやすい、ある意味科学的に無理な構造をしている分子である可能性があります。
フラーレンはボールですので内部に元素を入れることができますが、シクロパラフェニレンはリング状ですので、別のひも状の分子を中に貫通させることができます。つまり、分子量の大きなヒモにジャラジャラとシクロパラフェニレンがぶら下がったネックレスのような分子を作ることが可能で、このような分子は新たな面白い性能を発揮することが期待できます。
トークライブ・講演会情報 |
原料不足・価格高騰が前提となる時代にあってエレクトロニクス産業における化学メーカーのサステナビリティを考える
−特にバイオ由来化学物質の応用や、既知物質の新機能開拓について−
2014年9月18日(木曜日) 15時受付開始 15時30分〜17時
会場:新科学技術推進協会 参加費一般 10,000円 もっと詳しく
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サイエンスアゴラ2014 2014年11月8日(土曜日) 終日出典(今回はステージイベントはありません) |
(詳細後日) 2015年 (香川県) |
ニコニコ動画「ヴォイニッチのココロ」
【新刊】
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